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NVC(Non Violent Communication)の考え方

こんにちは。代表取締役の小野孝太郎です。今日は私の人生を大きく変えた、そして多くのクライアントの人生を大きく変えた、NVCの考え方について書きたいと思います。企業向けの管理職研修をしても、必ず話題にするテーマですし、コーチングのクライアントにも必ずこの考え方はお伝えしています。

NVC(Non Violent Communication)とは米国の心理学者のマーシャルローゼンバーグ博士が提唱した考え方、コミュニケーションの実践方法です。こちらが書籍になります。

考え方はとてもシンプルです。 「OFNR(オーエフエヌアール)」で覚えてください。

O: Observation(事実の観察)
F: Feeling(浮かんだ感情)
N: Needs(大切にしている価値観、満たしたいニーズ、満たしたい欲求など)
R: Request(相手への要求) –>私はさらにこれに加えて Reframing(捉え直し)、Reflection(振り返り)を考えるようにしています。

NVCは文字通り「暴力的にならないコミュニケーション」のことです。
例えば、子どもがおうちでズボンを床に脱ぎ捨てたままにしている場面を想像してみてください。
それに対して、NVCを全く知らない親はなんと言いそうでしょうか?

「片付けなさい!」

このように言うのではないでしょうか。
NVC的にはこれは、いきなりR(Request)を伝えたことになります。
いきなり相手から要求や命令を言われたら、嫌な気持ちになることがあるものではないでしょうか?

子どもの想定される反応として

「分かった。片付けるね」・・・とすんなりいく場合もあれば、

「うるさいな!後から片付けようと思ってたんだよ!!」・・・みたいになるのではないでしょうか。

さて、このケースをNVCのフレーム、つまりOFNRの順番で伝えるとしたら、例えば以下のようになります。

O: 床にズボンが落ちてるね。 (これだけで察しの良い子、そして日頃から良い関係性を築いている親子なら、子どもは片付けるかもしれません)
F: パパ、残念に思うんだよね。(自分の気持ちを”I message”で伝えます)
N: なぜかというと、みんなのお家はきれいにしていたいから。(自分が大切にしている価値観を”I message”で伝えます)
それでも片付けなければ、
R:  だから、片付けてもらえたらありがたい。

こんな感じで伝えるのです。

コミュニケーションにおいて、トラブルになるのはたいていのケースで、Rをいきなり言ってしまうからではないでしょうか。

NVCのフレームによる振り返り・自己理解の深め方

このNVCのフレームワークは、自己理解を深めるためにも使うことができます。そして私自身コーチになってからの6年以上徹底的に実践してきました。

なぜその実践を繰り返してきたかというと、コーチとしてクライアントの話を深く傾聴するにあたり、どのような感情の状態で聴くかは大変重要だからです。

例えば、クライアントの話を聴きながら、なんらかのジャッジをし、ましてやそれが否定的なジャッジだとしたら、クライアントはもう話したくなくなってしまうはずです。

そんな聴き方にならないように、私は少しでも心がモヤモヤしたら、必ずこのNVCのフレームワークで振り返り、なぜ自分がモヤモヤするのかをまずは理解するようにしてきました。

例えば、私は以前歩きスマホをしている人を見るとイライラっとしていました。

これをNVCで整理すると例えば以下のようになります。

O: スマートフォンを操作しながら歩いている人が私に近づいてきている。
F: イライラっとした気持ち
N: 歩きスマホはするべきではない。ルールは守るべきだ。周りの人に配慮するべきだ。自分を大切にして欲しい。

イライラした理由はNで書いたような価値観が侵されていたり、自分が満たしたい欲求が満たされないからイライラしたのです。

こうして、自分が大切にしている価値観や満たしたい欲求などを理解することが「自己理解」を深める一つのアプローチとなります。

さらに”R”として、このケースでは相手に要求を伝えるというよりも
Reflection / Reframingをしてみることが有効だと私は思います。

つまり、「自分は今後も歩きスマホをしている人を見てイライラしたいのか?そんな人生にしたいのか?」
そう自分に問いかけてみました。
そんな問いをしてみたら私は「もうこんなつまらないことでイライラしたくない」と思いました。
じゃあ、どうしたらイライラしないでいられるのか?

Reframing(捉え直し)をします。
世界81億人の人類がいる中、歩きスマホをする人は今後も現れるだろう・・・
歩きスマホをしている人はその人なりのなんらかの理由があってやっている・・・もしかしたら大切なメッセージが届いて緊急で返信しているかもしれないし、地図アプリを見ているのかもしれない・・・いろんな事情があるだろうし、それは自分にだって当てはまる。だから、歩きスマホをしている人を見て、これからイライラして自分を傷つけることはやめよう・・・

そんな感じで自分を納得させることで、イライラの原因になっていた価値観を手放していくことができました。

価値観や満たしたい欲求は簡単に手放せるものもあれば、そうではないものもあります。
強く信じている価値観はなかなか手放せないし、人間の本能的な欲求(承認されたい、分かってほしい、愛されたい)などもかなり厄介な欲求です。この辺についてはまたの機会に書こうと思います。

■不快な感情になったら自己理解を深めるチャンス!と捉える。

不快な感情になったら、OFNRで振り返りましょう。
その時起こった事実に対して、どのような感情になったのか?
どんな価値観が侵されたと感じたのか? どんな満たしたい欲求が満たされなかったのか?
不快な感情の背景には必ず”N”があります。それが何だったのかを振り返ることで、自己理解を深めることができます。 そこが理解できれば、次に同じようなことが起きても、感情表現をしてしまう前に思考と行動をコントロールする余白が生まれやすくなるはずです。これがアンガーマネジメントの本質です。

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