こんにちは!代表取締役の小野孝太郎です。今日は「名選手、名監督にあらず」はなぜなのか? について、私の想うところをお話したいと思います。
■小学校教師時代にもらった一人の子どもからの人生最大のプレゼント
「先生、俺のこと全然分かってねぇよ・・・」
2015年に21年間働いたシリコンバレーの大手IT企業を辞め、2016年から福岡県の小学校で小学3年生の担任をしました。
私は高い志を持ち、日本の子どもたちのため、日本の未来、世界の未来のために、日本で教師になるという選択をしました。
2016年4月、意気揚々と着任し、それからの毎日子どもたちと全力で向き合い、子どもたちの無限の可能性を引き出す力になるつもりでした。
しかし、その年の三学期、一人子どもに言われたのが冒頭の言葉です。
「先生、俺のこと全然分かってねぇよ・・・」
その時、私はどうしてそうなのか理解できませんでした。こんなに分かろうとしているのに、こんなに彼のことを信じているのに、どうして彼はそう感じてしまうのか・・・
でも、この言葉は今となっては私の人生でも最大のプレゼントになっています。
私が名選手だったというつもりはありません。でも、明らかに名監督にはなれていませんでした。それは、この子がその気持ちを振り絞って素直に私に投げかけてくれた冒頭の言葉から明らかです。
■なぜ私は名監督になれなかったのか?
その後私はコーチとして独立し、コーチ、研修講師、コミュニティ運営という経験を通じて数多くの人との関わりを育んできました。
毎日毎日、「関わり方」について研究し、実践と振り返りを積み重ねてきました。
そして今は、当時の私の何がいけなかったのか? はっきりと分かります。
私は自分の確固たる信念に照らし合わせ、彼をジャッジしていました。その違うところに違和感を覚え、「どうしたら彼を変えることができるか?」と思っていたり、時には言葉にして伝えていたのだと思います。
時にはそのような関わり方でも響く子がいるのも事実です。むしろ多くの人には響くかもしれません。でも、響かない子もいるのです。それは響かない子がいけないのではなくて、そもそも人それぞれ大切にしている想いは違うのです。誰もが生まれてから今まで、必死に生きてきて、その人なりの信念を知らず知らずのうちに身に着けて生きています。
■名選手が名監督になれないわけ
名選手が名監督になれないのは、自分が強く持っている信念が「正解」だと信じてしまっているからです。その疑いようのない信念によって今の自分がいるので、それを他の人にもあてはめようとします。
しかし、その信念が当てはまる人もいれば当てはまらない人もいる。当てはまらない人にとっては自分を否定されたような感覚になり、居心地が悪くなり、その監督のもとで活き活きと働くことが難しくなるのです。
■自分を名選手に育ててくれた信念に感謝し、手放す
自分が大切にしている信念を手放すことは、自分自身の過去の努力や、今の自分そのものを否定するような感じさえするのではないでしょうか。
しかし、その信念は、名選手になるためにはとても力になったかもしれませんが、名監督になるためには必要のないものです。名選手になるために必要な信念は、本当は百人百様で良いのです。
その信念を否定する必要はありません。ただ、その信念を育んでくれた昔の自分、子どのも頃の自分を受け容れ、その信念を信じて行動してきてくれた過去の自分に心から感謝する。
そして、
「ありがとう。過去のきみのおかげで今の自分がいます。」
「でも、これからの人生にその信念はもう必要ありません。もう大丈夫だよ・・・」
そう過去の自分に語りかけてあげる。そうやってその信念を手放していくことが、名監督になるために最も重要なことであると、私は考えています。
■「名選手が名監督になる」管理職研修・コーチング
私たちが提供する管理職研修・コーチングは一言で言えば、名選手を名監督にすることです。名監督になるから、そこで働くスタッフが活き活きと成長し、成果をあげていくようになります。
名監督になることができない背景には、その人が大切に育んできた信念があります。その信念とまずはじっくりと向き合い、心から感謝する。そのようなきっかけの場を私たちが管理職研修・コーチングという場を通じてこれから名監督になる人に届けていきます。
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